1968年6月4日、横浜に生まれ、育つ。
桐朋学園大学、音楽学部、中退。
グッドマンには、'01年10月より、橋本英樹tp とのデュオで毎月出演。ただし、8月は橋本=根本整g デュオのため、特別に、鎌田as とのデュオを、やります。
やはり、ブラスバンドからですか?
そのとうりです。中学校に入学した時……。
体が、当時から大きかったので、バスケットボール部か何かに入ろうと思ったんですが……先輩に誘われて、ついて行ったらブラスバンド部で、いきなり「チューバをやりなさい」と言われましたが、体が大きい、イコール、チューバというのが、いやで、トロンボーンを選びました。
25才ぐらいまで、クラシック一筋でしたが、tbの角田健一さんにジャズを、すすめられて、(前から少し興味は、あったんですが……)それから、ジャズ一筋になりました。
初めは、ジャズのジャの字も吹けなかったんですが、角田さんのビッグバンドのボーヤをやったり、ピンチヒッターで吹かせてもらったりしながら、トロンボーン以外の楽器も、よく聴いて、いろいろ勉強しまして、どんどんのめりこみました。個人的には、ジャズライフのメンバー募集を見て連絡をとって、バンドをやったりとかして、(ジャズだけではなく、ロックとかも)楽しんで勉強しました。
27才の時、たまたま楽器屋さんから、ディズニーランドのバンドの仕事の話がありまして、オーディションを受けて、入りました。そのバンドは、はじめは、マーチングバンドかと思っていましたが、バリバリのビッグバンドでして、入った当初は、あたふたして、ずいぶん、苦労しました。橋本さんも同じディズニーランドのバンドで働いて、いますが、以前、まわりに、プライベートな音楽活動について、話の出来る人が、いなかったけど、やっと一緒に出来る人が見つかった、と喜んでいましたが、話のキッカケは?
バンドの他のメンバーは、個人練習も、もちろんするんですけど、まぁ仕事で使う楽符の練習が主なんです。ところが、橋本さんは、それ以外にも、色々工夫して、アドリブの練習をしたり、奏法の追求をしたりしていたので、「この人は、ただものではない!」と思い、いろいろ話をしているうちに、「グッドマンという店でソロで毎月、ライヴをやっているが、お前も一緒に吹いてみるか?」と言われまして、ゲストで何回か参加して、その後、デュオでやるようになりました。グッドマンに最初来た時は、個性的な演奏者が多くて、めんくらったんじゃないですか?印象に残る対バンの人とか、います?
頭の中が真っ白になりましたね。でも逆に、おどろきと新鮮さを感じました。対バンの人たちも皆さん素晴らしく、自分自身を表現していて、いつも楽しみにしています。特に、堀切信志さんと森順治さんのサックスデュオは、印象に残っています。すごく迫力があり、素晴らしかったです。ジャズやビッグバンドの世界から、フリーな即興の音楽への移行は、スムーズに行きましたか?
それよりも、クラシックからジャズへの移行する方が大変でしたね〜。ある意味、奏法が、まったく逆でしたから、いちからやりなおしでした。
今もまだ色んな意味で、ジャズらしく吹けないことが、あります……。
フリーな音楽への移行は、クラシックでも現代音楽には、即興演奏の部分が、ありましたので、クラシックからジャズへ、よりは、スムーズでした。でも、やはり、何でも、やってみると難しいですね。まだ自分でも、まとまりがない、と思っています。音楽の仕事をしていて、なおかつ、自分自身の音楽をも探究していくのは、時間的にも精神的にも大変だと思うのですが、具体的にはどんな編成で、どんな音楽形態が、自分を一番、表現できると思いますか?
やはり、編成……というより、ひとりひとり皆が、自分を表現したいと思う仲間が、集まれば、どんな編成でも、いいと思います。仕事のグチみたいになってしまいますが、与えられたものだけしか演奏できないというのでは、よくないので、そういう看板をしょわないで、音楽を作り出していきたいと思います。
昔、路上でゲリラライヴとかも、やりましたが、その時は、tp, as, tb, tuba, dsの編成で、とても楽しかったな〜。ディズニーランドのバンドのメンバーから集めて、やったんだけど、レイアンダーソンの曲をやったりして、好き勝ってにソロをまわして、新宿の町かどで大音量で吹きまくりました。30分くらいでケーサツカンが来て、終わったんだけど、あれは楽しかった。あんな感じで、音楽が出来たらいいな、と思いました。橋本さんとのデュオは、即興なのに、二人とも耳がいいのか、対位法や、カノンを瞬間的に駆使して、クラシックみたいに聞こえる場面も、ありますね。ミュートの使いわけ、なんかも全然、打ち合わせなし、なんですか?
打ち合わせは、ないですね。正直、探り合いです。……初めて、デュオをした時は、どうしようか困りました。……自分は速いテンポで吹くのが苦手なので、速くなると、しどろもどろになり、合わせるのに必死でした。やっと最近、合わせられるようになりましたが、ライヴのあとで、テンポのちがいで注意されたり、もします。橋本さんもクラシックを勉強したことがあるので、クラシックの要素を含んだ演奏もしますので、自分も、今までの色々な経験を盛り込んで意識して、演奏しています。これからは、もっと自分自身を出しきってプレイしたい、と思っています。では、最後に前回の小瀬さんからの質問で「次に生まれかわるとしたら、何の楽器奏者に、なりたいですか?」
いや〜あ。世界中には色々な楽器が、ありますから、色々やってみたいのですが、やっぱりトロンボーンですね!