毎年恒例の去年見て良かった映画,発表

2020年2月号掲載

文責: 鎌田雄一

すごく良かった映画ベストセブン

シークレットヴォイス
(スペイン,仏18) カルロスベルムト
不滅の女
(仏,伊,トルコ63)
アランロブグリエ
アウト&アウト
(日17)
きうちかずひろ
バーニング
(韓18)
イチャンドン
空と瞳とカタツムリ
(日18)
斎藤久志
グリーンブック
(米19)
ピーターファレリー
レベル5
(仏97)
クリスマイケル

かなり良かった映画23本

迫り来る嵐
(中17) ドンユエ
愛と銃弾
(伊17)
マネッティブラザーズ
デッドエンドの思い出
(日韓18)
チェヒョンヨン
サッドヒルを掘り返せ
(スペイン17)
ギレルモデオリベイラ
エマの瞳
(伊,スイス17)
シルヴィオ・ソルディーニ
ニューカントリー
(スウェーデン00)
ガイルハンスティンヨーゲンセン
蜘蛛の巣を払う女
(米18)
フェデアルバレス
スナックあけみ 濡れた後には福来たる
(ピンク)
山内大輔
共犯者
(日99)
きうちかずひろ
無双の鉄拳
(韓18)
キムミンホ
旅のおわり世界のはじまり
(日19)
黒沢清
メンインブラックインターナショナル
(米19)
ゲイリーグレイ
COLD WAR あの歌2つの心
(ポーランド,英,仏18)
パヴェウパヴリコフスキ
ペトラは静かに対峙する
(スペイン,仏,デンマーク18)
ハイメコサレス
天気の子
(日19)
新海誠
よこがお
(日,仏19)
深田晃司
熱帯魚
(台95)
チャンユーシュン
毒戦BELIEVER
(韓18)
イヘヨン
アパルーサの決闘
(米不明)
エド・ハリス
EXIT
(韓18)
イサングン
積む さおり
(日19)
梅沢壮一
津軽のカマリ
(日18)
大西功一
不審者 The Prowler
(米51)
ジョセフロージー

去年の後半は,映画館が値上げしたので,見る本数が激減。今年も今までの半分近くになるだろう。去年はタランティーノの新作もウィルスミスやキアヌリーブスの主演作など全然見れなかった。ヴィデオで見るのは嫌だし,名画座におりてくるのを待つしかない。

代わりに図書館で本を借りて読むのが多くなった。

前半はレイブラッドベリのバイオグラフィーを皮切りに,ほとんどの作品を読んだ。彼は映画との,かかわりも多く,若いころはスタジオの雑用も,やっていたらしい。その頃のことをファンタスティックに書いた小説も面白かった。

後半は,映画化されたという話も聞かないし,村上なんとかみたいに話題にのぼった記憶もないけど,すごい量のバイオレンス小説を書いたらしい勝目梓 という作家に,どはまりした。最初に読んだのは「小説家」というタイトルの本で,流行作家になるまでの半生を私小説にしたもの。敗戦直後に炭鉱で働いた り,他のインテリ作家と違って,野生の勘を使って,生きて,書いているのが,すごく良いのだ。その後,何作か通俗小説と呼ばれるジャンルのものを読んだ が,全部こった作りで,犯人の心理描写が,ドストエフスキーばりに,エグイ。これは映画化はムリだろうが,小説でしか表現できない面白さ,なのだ。晩年 は,老人の煩悶を描いているから,感情移入しまくり。

今年も彼が私小説を書く以前に発表した,アクション,ミステリー,性愛小説を探して読むことで,映画を見れないウップンを晴らすのだ。


グッドマン年末映画レヴュー
[<< 前へ]    [目次]    [次へ >>]

inserted by FC2 system